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ブールの反撥係数を測りました。なぜか? メーカーは単位面積あたりの圧力で示す、表面硬度しか発表しないからです。 全ブールがこれでリバウンド性能を把握できるのであれば、何も問題ありません。 しかし、表面硬度は1/2 Tendreだがリバウンド性能は最も柔らかいブール並みと言うブールが存在し、『?』が頭の中に常にあったからです。 割れたステンレスブールなどを見ると、コアは錆びる鉄だったりするので、コアを柔らかくする事で、こういう事が可能なのか? それとも共振を分散する構造が内部に切ってあるのでしょうか? メーカーの皆様にありましては、反撥係数を示すか、内部構造の写真などを示していただけますと、要らぬ疑問を持たずに済むのですが…

実際にこれまでの経験上、ブール毎の個性や好みをフィーリングとして感じており、表面硬度では表せないパラメーターの存在は確信していました。 ハイテク産業に身を置く事からも『自分の役目』と勝手に自負し、友人の会社に反撥係数測定器の開発依頼を行いましたが、全く予算的が折り合わず・・ そんな金があったら、テラン・コンディション向上に当てたいと、自作実測に至りました。

最も重要なのは、ブールの落下を定点から正確に行う事と、反撥面と考えました。先ずは測定参照面となる反撥面の検討から始めました。表面精度が必要だろうと、墓石に使う御影石を用意するも、1発で割れる・・ コンクリーブロックは割れないが、ブールの威力が強く、共振してしまい跳ねない。 硬質ゴムで試すと、どんなブールでも、同じ跳ね方・・事実上、硬質ゴムの反撥係数を測る事になると理解。 そんなおり、実家で見つけた線路の切れ端。亡くなった爺さんが鍛冶屋の真似事でナイフを作ったりするのに使っていた遺品を引っ張り出してきました。 予算外と宣告された、レーザーと受光センサーをアレー状に平行に配した装置と、高速シャッターカメラを早々に諦め、普通に動画撮影。さらには面倒になったので、ブール落下も手で行う事に・・・何ともお粗末な非科学的実験か・・・ それでもある程度の精度は確保したいので、各ブール毎に何十ショットも撮影し、平均値を算出。さて、その結果は、興味深いものでした!もの凄い金属音とビルを揺らす振動がするので、下の階の会社が休みのクリスマス休暇中を狙って実測開始:

未使用のMatch+ を参照ブールとし、これを0とした相対測定です:
Match+ 6年間使用、-26gの摩耗、125Kg/cm2*+表示:+30mm
2110 試合用、新中古状態、110Kg/cm2:+30mm
BiPole 6年間使用、125Kg/cm2*+表示:+30mm

BiPole 1年間使用:+100mm
Prestigeous Inox, 4年間使用、110Kg/cm2:+100mm
MS L’IT,新品、115Kg/cm2:+100mm

Integrale Elite、1年間使用、115Kg/cm2:+130mm
VMS Plot, レア物、140Kg/cm2:+130mm

ここまでは未使用のMatch+より成績が悪かったものです。使用年数が長い程、表面のボコボコにより、反撥面に接する面積が小さくなるからと言う推測の元、反撥係数は下がると予測しておりましが、若干ながら、その傾向はあるようです。

さて、Match+より良い成績を出したブールが2種ありました:
RCX,新品、125Kg/cm2*+表示:-50mm これは凄い!
Super Inox 125、4bisのギザギザ加工、125Kg/cm2:-80mm もっと凄い!

まとめ:
Match+, 2110, BiPoleなどは、間違いなくデバウンド(リバウンドしない)性能に優れたブールと言えるでしょう。 新しいBiPoleの成績が悪かったのですが、過去に3セット使ってきた経験から、新品時のクロミウムメッキが取れるまでは硬い印象です。取れて、表面がボコボコになると柔らかい印象になります。1年間使用したものは、メッキが綺麗に取れた段階のもので、ボコボコではありません。これは測定誤差や個体差ではなく、使用段階による性能差と見ると、使用時のフィーリングに見事にマッチします。 

これに対し、硬いイメージを持っていたIntegraleのelite(115Kg/cm2)と、LaBouleBleueのPrestige Inox(110Kg/cm2)は、感触通りの数値となりました。 ステンレスは表面復元性があり(OBUT Nexius以外)傷は入れど、ボコボコにならず、形状変化による性能差が、径年数に現れない傾向にあると思われます。 つまり安定性があると。 ただし良くもならない。 

残念だったのは、投げやすさと安定感、そして何より重量精度が見事なMSの新ブールL’ITが、表面硬度115Kg/cm2通りのスペックとなった事です。正直、完璧に当たった時のリバウンドが大きかったので、本測定の数値は感触と合致します。

さて、OBUT社の新ブールRCXは驚きの結果を出しました。Match+と同じように、表面硬度125Kg/cm2ながら+のデバウンド性能と唄っている通り、いやそれ以上の数値です。デバウンド性能世界一と思っていたMatch+よりも、リバウンドが少ないと言う結果に大変驚いております。何と私のRCXはサイズミスで届き、小さくてすっぽ抜けるため、なかなかカローを出せずにおりましたが、息子が投げ『カローが出易い!』と言ってたので、彼の感覚が間違えていなかったと言えるでしょう。 メーカーの名誉のために言いますと、注文通りのサイズで作り直すと申し出て下さいましたが、息子が欲しいと言うので、譲る事にしました。

さてさて、最も驚き、しかも納得したのが、LaBouleBleueのSuper Inox 125でした。 最もデバウンド性能が良いブールと言う結果です。元のSuperInoxは表面硬度125Kg/cm2ながら、デバウンド性能も高いと言うものでしたが、これが好成績の原因ではありません。 ポワンテのために4BISと言う最も細かいギザギザを特注したもので、これが大きな要因と判断しました。 ポワンテ用にしておりますが、ティールすると良く止まると言う印象を持っていたので、自分のフィーリングが間違いでなかった事の証明にもなりました。 これはギザギザによりスピンが掛かりやすく、インパクト後も落ちにくい事が原因だと思っておりましたが、ギザギザにより、反撥面に対する接触面積が小さくなり、さらに衝撃を吸収する効果があるためと思われます。 ちなみに4BISカスタムは過去に同じLaBouleBleueのPrestige Carbon, Inox120でも作りましたが、どちらもすぐに使えない程ボロボロになってしまいました。劣化が激しいのが玉に傷でしたが、Super Inox 125は、元々ブールの耐久性が高いためか、劣化速度が遅い印象です。 手に引っかかり過ぎるのでティールには用いておりませんでしたが、サイズを74mmまたは75mmまで上げて作り、ティールも行うブールにすると、最高のデバウンド性能を持つ、ミリューブールになると確信しました。
貸出中で実測できませんでしたが、BouleNoireのSuperCOUも、マイクロ構造が潰れるまでは、デバウンド性能が良い印象だったので、同様の効果の表れと思います。

どうでしょう?ブールマニアが集うサイトは世界でも見受けられますが、反撥係数=デバウンド性能を論じたものはありません。 責任を持って発表するほどの精密測定はできませんでしたが、ご参考にはなるのではないでしょうか? しかしながら、自分のフィーリングを信じていれば間違いないと言う結果でもあり、英文発表も平行で行い、世界に先駆けるブールマニアとして打ち出す野望は失せました。あくまで個人的な発表内容と言う事で、クレームは一切受け付けません。メーカーの皆様、精密、科学的、定量的にブールの反撥係数を測定する装置の原案はできております。 業務提携、共同開発、コンサルテーションなどのご要望がございましたら、随時受け付けております。

文責:平塚ビーチペタンク事務局、大川

Discussion

2 comments for “”

  1. とても、興味のあるお話でした。ブールにダイレクトで当たった時のリバウンド、デバウンドを想定ながら読んでいましたが、硬質ブールと軟質ブールに当てた時、どのくらい違いが出るのか、気になるところです。
    KTKとATX&CXCOUも試して欲しいとなぁ・・・

    Posted by 綱吉 | 7月 22, 2013, 5:31 PM
  2. コメントありがとうございます。リアリスティックな試験方法は、考えれば考えるほど、難しく、結局簡単な方法を取らざるを得ませんでした。突き詰めると、ターゲットの硬さ、ターゲットに当たる角度、スピン量、テランコンディションなど考慮すべき点があまりにも多いからです。最終的にはティールロボットを作って、打たせるしか正確な試験はできないと思います。
    ATXは持ってますが、残念ながらKTK、CXCOUは持ち合わせておらず、試験する事ができません・・・KTKの入手は近い将来可能性がありますので、試験の後、読みやすいフォーマットに再編したいと考えております(文章ばかりで読みにくいと言われております・・・)。

    Posted by admin | 7月 22, 2013, 9:31 PM

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